佐 野繰り返しになりますが、これからの日本は仕事にも社会にもアイデンティティを求めて、それをどう感じられるかということが一番大事だと思います。平尾さんのように、スポーツマンとしても社会人としても、あらゆる人全てにアイデンティファイされる人は別ですけれどね(笑)。

平 尾いえいえ(苦笑)。

佐 野そうではない人たちに対して「どこまでやったら、どのレベルでアイデンティファイされていくのか」を導いていくことが、日本人にとって非常に幸せなことだろうと思います。それをできる経済的ベースはあるし、お金もあるのだから、その上にどうやって乗せていくか。スポーツについて言えば、日本人は欧米人に比べ肉体的に劣っているというのなら、それにこだわらず違うスポーツを考えればいい。われわれの体力に合ったスポーツを考えてみる、ということも必要ではないかと思います。

平 尾おっしゃる通りですね。

佐 野日本人が本当の意味で生み出したスポーツというのは、若干、武術にはありますが、基本的にはそれほど多くはないしょう? これは残念なことですね。

平 尾はい、冗談ではなく「蹴鞠」ぐらいのものかも知れません。それを復活させるというのも手かも知れませんね(笑)。

佐 野アハハハ、それはいいかもしれない(笑)。

平 尾それは冗談にしても、大部分のボールゲームは英国で考えられたものですから、それをどう取り込んでいくか、今後も考えいく必要はあると思います。それを含めて、今日は本当にいいお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。

佐 野いえいえ、私は平尾さんと話をするのが大好きですから。でも、今日は私が平尾さんの話を取ってしまったようで、申し訳ない気もしています(笑)。

平 尾いえいえ、そんなことは。それよりも、今日はとても勉強に、そして参考になりました。本当に長い時間、ありがとうございました。

≪終わり≫

 
 
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