平 尾ところで、今はあらゆる面で多様化しているのですが、リーダーシップというのも多様化し、いろいろなパターンが出てきています。昔のように、カリスマ性を持った絶対的権力者の存在というのは、非常に難しくなっている。要するに、カリスマ性を保てなくなってきている時代なんだと思いますが…。

松 尾そうですね。カリスマ性を発揮する事柄がなくなってきている。

平 尾社会を見たときの僕の勝手な考えですが…。「今、リーダーシップをいちばん感じるのは誰か」と質問をすると、おそらく関東エリアでは石原(慎太郎)さんになるのではないかなと思います。で、関西は星野監督。別に根拠があるわけではなく、あくまでも僕の推測ですが…。

松 尾なるほど、そうかもしれませんね。

平 尾この二人の共通点は、「対決」です。多分、これからのリーダーシップのキーワードだと思うののですが、外との対決ができる人でないとリーダーシップは発揮できませんよ。たとえば、ある課長が上司から「これから君は、部下をちゃんと管理しなさい」と言われたとしましょう。そのきに、何時に出勤して来たか、昼めし時間は守られたか、私用電話をしていたか、終業時間までいたかなど、こんなことを管理しているようでは、その課長にリーダーシップを感じるような部下はいないでしょう。

松 尾うん、一人もいないね。

平 尾「何、このおっさん」と思われるのがオチです。でも、その課長が部長と対決するおっさんだったり、客とも対決するとなると、部下の見る目は違う。もちろん、対決が好きということではなく、必要なことは曲げずに通すということです。多分、星野さんにそういうところがあるし、石原さんもそうじゃないですか。今までのような調整型の人間に対しては、たぶん一般の人たちはあまりリーダーシップを感じていない。

松 尾なるほどね。

平 尾これから必要なのは、外向きのマネージメントができる人、そういうリーダーシップを発揮していく人だと思います。

松 尾まさに、おっしゃるとおりですね。

<<つづく>>

 
 
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