第3期 『SCIX近畿セブンズブロックアカデミー』
第5回女子セブンズ練習会

日時:2013年10月14日(月・祝)9:00〜12:00
場所:神戸製鋼灘浜グラウンド人工芝

 10月14日(月・祝)、澄み切った秋晴れの空のもと、『SCIX近畿セブンズブロックアカデミー』の練習会を行いました。灘浜グラウンドには、京都精華中学・高校の女子ラグビー部員やラガール7・ウエストの選手も参加し、総勢23名の選手が集合。はじめにSCIX美齊津二郎理事から「先日、近畿セブンズブロックアカデミーから2名の選手が、日本ラグビーフットボール協会が主催する『女子セブンズアカデミー』に招集されました。皆さんにも同じように可能性があるということです。五輪を目指してチャンスを掴むように一生懸命練習に取り組んでいきましょう!」と声がかけられました。

 「今日も頑張りましょう!」というSCIX今村順一コーチの声で練習会は、スタート。ランニング、腹筋、腕立て伏せなどのウォーミングアップを入念に行い、中学生と高校生の2組に分かれて、本格的なトレーニングへと突入しました。

 中学生は、神戸甲北高校・財田幸治先生、姫路北高等学校・宇都宮靖人先生が指導。冒頭、財田先生から「前回の練習よりもレベルアップしたところをぜひ見せてください!」と気合いを入れられた選手たちは元気いっぱいで、ベーシックスキルを身につけるトレーニングに取り組みました。フットワークの練習をした後、パス練習へ。しかし声が出ていない選手が多く、ボールを落とすなど、ミスを連発。そこで財田選手は、コールをすることの大切さを説明します。声を出さずにパスする時と、声をかけてパスする時とどちらがミスをしないかを理解してもらうために、両方でパスをしてもらいました。その結果、選手はコールの重要性を体感した様子。その後、ステップの練習、キックをキャッチする練習へとうつりました。最初は手で投げたボールをキャッチ、続いてハイパントキックをキャッチ。この時、「キックされたボールに対し、落下地点を予測して、速やかに落下地点へ入ってしっかりボールを受け止めよう」と指示がありました。そして、ハンズパスの練習。低い姿勢とハンズアップを意識するようにアドバイスがありました。

 続いて、4人一組となり、一人目がハンドダミーを持ったディフェンスにヒットしてダウン、2人目がオーバーし、3人目がボールを拾い上げて、トライするまでプレーを継続する練習へ。ここでもしっかりコールをするように財田先生から繰り返し声がかけられました。ハンドリングの練習の後は、コンタクト練習を実施。ハンドダミーにヒットする練習や2人一組になって相手をタックルの姿勢で持ち上げる練習などを行いました。そしてこれまでの練習でやってきたことを使って5人一組になって、アタック練習。さらに練習は続きます。コンビネーション能力を上げるために、選手の要望もあり、バランスボールやソフトボールなど、さまざまなボールを使ったサッカーへ。最後にタッチフットボールを行い、練習は終了しました。

 高校生は、SCIX今村順一コーチ、大石嶺コーチが指導しました。まずはアジリティートレーニングを実施。その後、円になってパス練習。最初は1つのボールで、続いて2つのボールを使ってパスをし合います。途中、笛の合図があり、そこで反対方向にパス。ミスをしないためにもしっかり隣同士でコミュニケーションを取るようにコーチから指示がありました。次に4人一組になり、パス練習。走りながら、横の選手にパスを繋いでいきます。パスをした後に足を止めないこと、パスをもらう瞬間にスピードアップすることなど、さまざまなアドバイスが送られました。続いて3対2の練習へ。

 この時に、「スペースに走り込むように!」と何度も声がかけられました。そして2チームに分かれてタッチフットボールを実施。「アタックの時は、人に当たりにいくのではなく、スペースに走り込むようにしましょう」と3対2の練習の時と同様の指示が入ります。試合の後のミーティングでは、「ボールをもらってから判断してからでは遅いので、常にスペースを意識してプレーするようにしましょう。またSHの位置に入った選手が前を見ておらず、すぐにパスをしています。ディフェンスの動きをよく見て、自分で仕掛けるのか、パスするのか、判断しましょう」と今村コーチ。その後、コンタクトの練習へと入りました。ハンドダミーに当たって、ヒット、ドライブ、ダウンボール。ダウンボールした後はロングリリースを意識します。さらに2人一組なってタックルの練習をした後、2対1を行いました。アタック側は倒された後、オフロードパスをするのか、ダウンボールするのか判断します。これを繰り返し行った後、クールダウンし練習は終了。

 練習後、中学生を担当した財田先生は「今日はコミュニケーションの大切さを繰り返し言いました。声が出ていないと中途半端なプレーになるということが分かったと思います。声が当たり前に出るようにしていきましょう!」と話すと、高校生を担当した今村コーチは「今日のキーワードは、スペースに走り込む。ディフェンスが出てくる前にスペースを意識してプレーするようにしましょう。それからタッチフットボールの2本目は、みんな、体力的に厳しかったと思います。特にディフェンス側はアタック側にどんどんゲインラインを切られていました。タックルをした後に、きついからといって倒れたままでいるのではなく、すぐに立ち上がってポジショニングする。それを習慣づけるようにしましょう」と課題を述べました。また今村コーチは、財田先生と同じくコミュニケーションの重要性も説きました。
 3時間に渡る練習会は、非常に充実した内容となりました。次回も有意義な練習会となることを期待しています。

 
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