第3期 『SCIX近畿セブンズブロックアカデミー』
第4回女子セブンズ練習会

日時:2013年9月22日(日)9:00〜12:00 
場所:神戸製鋼灘浜グラウンド人工芝

 9月22日、灘浜グラウンドにて第4回『SCIX近畿セブンズブロックアカデミー』練習会を行いました。約2ヶ月ぶりとなる練習会には、今年6月、徳島県に誕生した「徳島セブンフェアリーズ」の選手が初めて参加。ほかにも神戸甲北高校、石見智翠館高校の女子ラグビー部員が参加し、高校生20名、中学生18名の計38名が集まりました。

 ウォーミングアップの後、中学生と初心者、高校生の2組に分かれてトレーニングを開始。中学生と初心者は、神戸甲北高校の財田幸治先生が指導しました。最初に行ったのはスポーツをするのに必要な、スピード、アジリティ、クイックネスを身につける練習。試合を想定した動きを繰り返し行ったり、縦に並べられたコーンを小さくステップを切りながら走り抜けたりしました。その後、1対1、2対2のアタック&ディフェンス。ディフェンス側は、パスの後に左右に抜かれないように、相手との間合いを詰めるように、アタック側は、どうやってディフェンスを引きつけかわしていくのかを考えてプレーするように、コーチから声がかけられました。

 続いて4人一組になってアタック練習。はじめはディフェンスなしで、パスを繋ぎながらトライまで継続します。次に、途中でハンドダミーを持ったコーチがディフェンスに入りました。この時、ボールキャリアーはハンドダミーにヒットするとラックを形成し、2人目がオーバー、3人目がボールを出して、4人目へとパスを出します。これをゴールラインまで継続して行いました。はじめはなかなかスムーズに行かず、コーチからは「パスをしたら仕事が終わりではありません。パスした後は、すぐに次の仕事に向かうこと」など、さまざまなアドバイスが送られました。そして最後にタッチフットボールを行い、練習は終了。
 高校生は、SCIX今村順一コーチと大石嶺コーチの指導のもと、さまざまな練習メニューをこなしていきました。まずはサーキットトレーニングをかねたリアクションドリル。これはコーチの手の叩く音に合わせてダッシュします。まずは前を向いて、それから後ろ向き、後ろ向きに座り足を伸ばした状態などからダッシュ。次に脚力や瞬発力をつけるためにタックルバッグを用いてジャンプ、さらに4つのコーンの間を前、横、後ろ向きで走り、コーンをタッチするというクイックネスやリアクションを上げる練習をしました。

 その後、1対1のアタック&ディフェンスへ。コーチから「ディフェンスは手だけで止めにいくと外されてしまうので、しっかり足を運んでアタックを止めること!」と指示が入ります。続いてタックル練習。これはコンタクトバッグを持った4人の選手に、タックルしていきます。正面の相手には正面からタックル、左右に立つ相手には横からタックルに入るという練習をしました。そして3対3、6対5のアタック&ディフェンスをした後、タックルありのタッチフットボールへ。今村コーチは「スペースを意識して、オフロードパスを使ってどんどん展開すること!」と繰り返し言葉をかけていました。最後にスパイクを脱いでクールダウンをし、3時間にわたる練習は終了。

 全メニューが終わった後、全員が集合して練習の総括へ。中学生と初心者を指導した財田先生からは「まだみんな基本プレーとは何かが分かっていないように思います。基本プレーというのは、意識してやるものではなく、試合の流れの中で本能的に出てしまう無意識のプレーのこと。それができるようになるには、日々の生活の中で、今度は逆に意識して自分の中に教え込まなければできません。例えばラグビーの試合動画を見て、全体の動きを覚えるなど、日々の積み重ねを積極的にしていってほしいと思います」と話しがありました。高校生を指導した今村コーチは「今日やったことは、ボールを持ったら相手に行くのではなく、いかにスペースに走り込んで、相手を引き付けられるかということ。それができるようになれば、相手のスペースをさらに広げて、味方を走らせることができます。そのためにはボールを見る前に、もっと早く相手のスペースを見つけられるか、その判断ができるように練習していきましょう!」とスペースへの意識を強調すると、大石コーチも「大事なのは人に走らずに、スペースに走るという意識です。まだ、みんな、どうしても人に走ってしまうので、もっと周りから指示ができるようにコミュニケーションをとるようにしましょう」とコメント。各コーチの言葉に選手は神妙な面持ちで耳を傾けていました。今より成長して次回の練習会に臨んでほしいと思います。


 
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